『世界見て歩き』は、1990年代後半~2000年初め頃の学生時代の旅の記録が主な内容となっています。情報は古く、内容も青臭いですが、思い出に残してあります。写真は、当時フィルムカメラで撮影していたので、少ない枚数の中から選んだものです。日付入りだったり、そうでなかったりしますが、どうぞご了承ください。

ポルトガル周遊記4

Traveled in: 1998年 02月

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ポルトの次に訪れたのはコインブラです。小さいけれど人が多い街で、なんだか落ち着きません。でも、食事は大当たりでした。ここで食べたほしダラが一番だったし、トマトスープの優しい味に感動しました。でも長居は無用なので翌朝早くにナザレに向かうことにしました。

バスターミナルにある小さなカフェでゆっくり朝食をとりました。こういう時間が好きです。バスが出発するまでの限られた時間、限られた空間の中できらきらした瞬間を味わう。この国には、あちこちにカフェがあって、気軽にビカ(エスプレッソ)やカフェオレ、ビールやワインが立ち飲みできます。一方でウィンドウには甘いお菓子がずらっと並んでいて、さすが甘党天国ポルトガル! おじさんたちが、おいしそうにお菓子をほおばっている姿がなんとも微笑ましいのです。例え、忙しい一日のほんの一瞬であっても、カフェにいる時間はほんとうに楽しそう。 熱いお茶と甘いお菓子、毎日の生活の中で絶対に必要な組み合わせだ。

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どことなくさみしい海辺の街、ナザレ。でも、好きな雰囲気でした。魚が干してあったり、独特の漁師スタイルのおじさんたちがたむろしていたりします。

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井戸端会議するおばさんたち。既婚女性は膝丈スカートにアーガイル模様の靴下、これがまたキュート!

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この街で、何人かの日本人と貴重な時間を過ごしました。それぞれが一人旅の途中で、それぞれが違ったルートでの旅の途中でした。

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こんなさわやかな道のりも

日が沈んでから、みんなで浜辺に寝転がって大きなオリオン座を見ました。すいこまれそうに暗い海と、落ちてきそうな星。きっと、いろんな人たちの旅物語を聞いたからかもしれませんが、いろんな偶然が重なって、この場所で、この人たちと一緒に星を見ているんだなぁとぼんやり考えていると、「なんで私はこんなところで、こんなことしているのだろう?」とわからなくなってきたりもしました。とても静かで波の音だけが聞こえてくる、神秘的な夜でした。