『世界見て歩き』は、1990年代後半~2000年初め頃の学生時代の旅の記録が主な内容となっています。情報は古く、内容も青臭いですが、思い出に残してあります。写真は、当時フィルムカメラで撮影していたので、少ない枚数の中から選んだものです。日付入りだったり、そうでなかったりしますが、どうぞご了承ください。

ポルトガル周遊記2

Traveled in: 1998年 02月

20081014-portugal02.jpg
リスボンは坂が多くて、登りつめていくと最高の景色が楽しめます。いっぱい歩いても飽きない街です。赤茶色の街並みが古めかしくておだやかで、首都なのに騒々しさがなくて、それがとてもいいのです。日向でトランプを楽しむおじさんたちをよく見かけました。まるで、古い絵画を眺めているよう。自分もそこにいるのに、そのことを忘れるくらい見とれてしまう。スケッチしたくなるような光景を目のまえにして、絵心のなさが悔やまれます。

20081014-portugal08.jpg
「ここに地果て、海はじまる」

ユーラシア大陸最西端のロカ岬を訪れました。アジアからひたすら陸続きで旅をしてきた人が到着すると、もっと感慨深いのかもしれません。実際、それを目指して西へ西へとひたすら進んでくる人に出会ったこともありました。旅の最終目的に、それぞれの何かを求めて。

20081014-portugal09.jpg
パウロの家を後にして、バスでエヴォラという街へ向かいました。英語が通じないので「Evora」と書いた紙をまわりの乗客に見せて、着いたら知らせてくれるようにお願いしておきます。たいていは、この方法で無事に目的地へ到着できます。エヴォラはリスボンよりさらに街全体が古めかしくて、中世ヨーロッパに迷い込んだみたいでした。地元の大学内をうろうろして同世代の学生たちを観察したり、自分がこの大学に通う姿を想像してみたりしました。意味はないんだけれど、これがなかなか楽しかったのです。街はこれといった見所もなく、半日で十分見てまわれます。道行く人も老人がほとんどでした。そして歩き疲れると、教会の中で休ませてもらいました。

20081014-portugal11.jpg
20081014-portugal10.jpg
この街には人骨堂があって、壁に埋め尽くされた人骨がとても気味悪かったです。どれも同じに見えるけれど、生きていた頃は、みんな違う顔だったなんて不思議。

20081014-portugal13.jpg

ポルトの街並

翌朝リスボンに戻って、そこからポルトに移動しました。「パリース」という宿が大変居心地良くて、一週間滞在しました。

20081014-portugal20.jpg
ポルトで見かけたポスト

ポルトでは、フロントのおじさんおすすめの食堂に足繁く通いました。イワシの炭火焼がとにかくおいしくて、他にスープやパン、デザートなどを頼んで500円くらいでした。ポルトからは主に日帰旅行を楽しみました。