『世界見て歩き』は、1990年代後半~2000年初め頃の学生時代の旅の記録が主な内容となっています。情報は古く、内容も青臭いですが、思い出に残してあります。写真は、当時フィルムカメラで撮影していたので、少ない枚数の中から選んだものです。日付入りだったり、そうでなかったりしますが、どうぞご了承ください。

ぐるりチュニジア紀行2

Traveled in: 2000年 02月

チュニスで出会ったIちゃんと一緒にドゥーズまで行き、砂漠ツアーに参加しました。ずっと一人旅ならあきらめるつもりでいたけれど、二人だったら大丈夫でしょうということで、念願のサハラ砂漠で一泊しました!

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何時間かラクダの背の上でゆられていると、当たり前だけれど、見渡す限り砂、砂、砂しかありません。そんな中、ドイツ人の新婚カップル御一行さんに出会い、この3人組と一緒に野宿することになりました。

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ラクダ使いさん

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寝泊まりする場所が決まると、ラクダ使いさんたちが手際よく野営の準備とお料理をはじめました。一人が野菜を切っているうちに、もう一人は砂漠に点在している枯れ木などを集めています。わたしたち4人の旅行者はそれぞれの思いを胸に、砂漠にひたる……。

びっくりしたのが、キッチン用品も釜も何もない砂漠のど真ん中で、手作りパンを焼いてくれたこと! 小麦粉と塩と水を混ぜただけ生地を、砂の中にうめて焼いたのかな。拾い集めた木切れで火をおこし、手ごねパンが完成です!

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焚き火のオーブンとパンとスープ

さっと砂をはらってち切り分けてくれたパンのおいしさに、正直、驚きました。「砂まみれのパンなんて……」と不安だっただけに、感動しました。シンプルな野菜スープは冷えてきた体を芯から暖めてくれたし、賑やかに歌がはじまったりして、6人仲良く焚き火を囲んでのディナータイムとなりました。

ほんの少し離れるともう、真っ暗闇の砂の世界。物音一つしません。とんでもない所まで来たんだなという思いがこみあげてきた瞬間でした。

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サハラ砂漠での一泊は経験したことのない寒さとの戦いでした。寝袋を用意してくれましたが、冗談にならないくらいの冷えこみです。体温がうばわれ、体内のエネルギーが失われていくのが自分でわかるのです。昼間は灼熱の砂漠なのに、夜になると凍えそうだなんて。ダイナミックな自然を感じることができた貴重な経験でした。

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無事に砂漠から戻り(砂だらけになったけれど……)、Iちゃんと別れてから、ベルベル人が住む村を訪れました。

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映画『スターウォーズ』のロケ地として有名

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ベルベル人のおばあさん

すれ違ったおばあさんの厳しい表情から、過酷な生活を想像してしまいました。と同時に、カメラを持った観光客に対しての怒りを感じました……。